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【3HTC】SR400のフロントフォークオーバーホール

SR400
この記事は約10分で読めます。

今回入庫してきたのは、SR400です。車台番号がRH01J-000***なので、2001年式で型式が3HTCになります。

アニバーサリーカラーとなっていますが、車台番号で調べるともともとのカラーは「ベリーダークグリーンメタリック1」と、深い緑系だったようです。

今回入ってきたのは、右のフォークからオイルが滲んでいるということで、オーバーホールしたいとのことでした。

まだ本格的には漏れ始めていないとはいえ、漏れたオイルがブレーキやタイヤに付着すると、止まらなかったりスリップしたりと危ないので、早めの対応がいいでしょう。

フォークの取り外し

まずは、車体からフロントフォークを外していきます。

まずはブレーキキャリパーを外します。キャリパーボルトは12ミリのメガネレンチで外しました。

フォークエンドのクランプのナットを、14ミリのメガネレンチで緩めます。

その後、アクスルシャフトのナットを19ミリのメガネレンチで外し、フロントをメンテナンススタンドで上げてからシャフトを抜き、ホイールを外します。

つづいて、フェンダーを外します。フェンダーは12ミリのボルトで留まっていました。

また、純正だとフォークブーツが装着されているのですが、この車両はカスタムで取り外されていたので、そこは割愛。

フォークを外す前に、突き出し量を測っておきます。突き出しを変えることで車体姿勢が変わって旋回性等が変わってくるので、元のセッティングに合わせられるようにしておきます。

インナーチューブの上端までを測ったところ、5mmでした。

では、実際に、フォークを外していきます。

まずは、トップブリッジのピンチボルトを緩めます。10ミリのメガネレンチで緩めました。

また、フォークのトップキャップには黒いカバーがついているので、外しておきます。

つづいて、ヘッドライトステーを5ミリの六角レンチで緩め、

アンダーブラケットのピンチボルトを12ミリのメガネレンチで緩めました。

フォークを外すだけならこのまま引き抜けばよいのですが、いったんヘッドライトステーの上側まで下げたところで、アンダーブラケットのピンチボルトを締めて固定しておきます。

トップキャップを緩めるためです。トップキャップは17ミリの六角レンチで緩めました。ここでは緩めるだけでOKで、まだトップキャップ自体は外しません。

もう一度アンダーブラケットのピンチボルトを緩め、今度は完全にフォークを車体から取り外します。

フォークの分解

つづいて、車体から取り外したフォークを分解していきます。

まずは、おそらくカスタムで後付けされたであろうダストカバーを外します。

よく見ると、カバー下部に小さなねじがありました。1.5ミリの六角レンチでそのねじを外すと、カバーを外すことができました。

アウターチューブをよく見るとちょっと段差がついている箇所があります。そこに先ほどの小さなねじが引っかかって、固定されるようになっているみたい。

とりあえずよくわからなかったダストカバーを外せたので、トップキャップを開けて、ワッシャーとスプリングを取り出しました。

さらにフォーク内のオイルを捨てます。かなり熟成されているであろうオイルが出てきました。

逆さまにした状態でゆっくりと何度かストロークさせて、古いオイルをできるだけ出し切ります。

つづいて、ダストシールを細いマイナスドライバーでこじって外します。

ダストシールを外すと見えるクリップも、これまた細いマイナスドライバーで外します。

左側のフォークにはアクスルホルダーがついていますが、こちらを外してしまいます。

さて、ここからフォークオーバーホールにおける鬼門、ボトムボルトの取り外しです。

アウターチューブを万力で固定し、8ミリのロングヘキサゴンソケットをスピンナハンドルに取り付け、一気にトルクを掛けられるようにします。

フォーク内のダンパーロッドの供回りを防ぐため、17mmのヘキサゴンソケットをエクステンションバーで延長延長延長して、インナーチューブに入れて回り止めにします。

ボトムボルトが外せると、フォーク内のダンパーロッドとリバウンドスプリングが取り出せます。

さらに、インナーチューブを少し勢いをつけて数回引っ張ると、インナーチューブを引き抜くことができます。

インナーチューブについているパーツの順番、とても重要です。上からオイルシール、ワッシャー、スライドメタルです。

フォークの組み立て

フォークを組み立てるにあたって用意したパーツがこちら。純正互換品を見つけられたオイルシールとダストシールは、NTBの互換品を使っています。

また、インナーチューブも交換します。

分解したパーツたちは、パーツクリーナーで洗浄しておきました。

インナーチューブにスライドメタルを装着。

さらに、リバウンドスプリングとダンパーロッドをインナーチューブに入れて、下から先端を出しておきます。

この状態でアウターチューブへ。新品のワッシャーを取り付けたボトムボルトで、アウターチューブとダンパーロッドを固定します(締め付けトルクは28N・mらしい)。

つづいて、スライドメタルの上にワッシャーをいれ、その後オイルシールの圧入です。

オイルシールには向きがあり、この面が上側。

こちらの大きな溝がある方が下側です。

オイルシールにフォークオイルを塗布し、インナーチューブ上部から挿入します。

オイルシールの圧入には、専用工具を使用します。塩ビ管で圧入するという方法を紹介している方もおられますが、個人的にはあまりお勧めできません。

オイルシールにアタッチメントをあてがって、上からスライディングハンマーで叩きこみます。クリップを装着するための溝がきっちり露出するまで圧入します。

その圧入して露出した溝に、クリップを掛けて、オイルシールの抜け止めとします。

クリップを装着した図がこちら。

つづいて、ダストシールを取り付け。

ここまで組みあがったら、フォークオイルを入れていきます。使用したオイルはヤマハのG-10。今回はたまたまヤマハの車両でしたが、他のメーカーのバイクでも、私はヤマハのフォークオイルを使っています。動粘度はだいたい同じで、ヤマハのオイルがお安めだからです。

2001年式3HTCのフォークオイル量は176cc、油面は199mmという情報をゲットしていたので、そのセッティングにします。

オイルは多めに200ccほど入れてエア抜きをし、油面で合わせていきます。

油面調整には、デイトナのこちらのツールを使用しました。

油面を合わせたフォークに、スプリングを静かに入れます。巻きが緩い側が下、巻きが密になっている側が上です。

フォークスプリングの上にワッシャーを入れ、新しいOリングを取り付けたトップキャップを取り付けます。なお、トップキャップの本締めは、車体に取り付ける際に行います。

さらに、外しておいたダストカバーも取り付けます。

フォークの車体への取り付け

取り付け時は、写真を撮ることを完全に失念していたので、取り外し時の写真を使っていること、ご容赦ください。

さて、まずはフォークをアンダーブラケットとヘッドライトステーに通し、アンダーブラケットで仮留め、トップキャップを本締めします(締め付けトルクは23N・mらしい)。その後、トップキャップカバーを取り付けます。

つづいて、元の突き出し量(5mm)にした状態で、アンダーブラケット・トップブリッジのピンチボルトを締めて、フォークを固定します(締め付けトルクはアンダーブラケット17N・m、トップブリッジ16N・mらしい)。

さらに、フェンダーを取り付け(締め付けトルクは16N・mらしい)。

左フォーク下部のアクスルホルダーを仮付けします。ホルダーには前後があり、ホルダーの矢印マークが前を指すようにします。また、ナットは前から締め付け、その後で後ろを締め付けます。ある程度のところでグリスを塗布したアクスルシャフトを通し、フロントホイールを装着します。

ホイールのナットにトルクを掛ける前に、フロントのメンテナンススタンドは外します。

アクスルシャフトのナットの規定トルクは105N・mらしい。

その後、アクスルホルダーのナットを本締め(締め付けトルクは9N・mらしい)。先に前を締め付け、その後で後ろを締め付けます。後ろ側に隙間ができますが、それで正解です。

キャリパーを取り付け(規定トルクは40N・mらしい)、作業は完了。

おわりに

フロントフォークのオーバーホールは手間ではありますが、オイルが漏れてブレーキやタイヤに付着すると、とても危険です。また、劣化したフォークオイルやパーツをリフレッシュすることで、操縦安定性や乗り心地の改善も期待できます。

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