前回は、前後キャリパーのオーバーホール、リアディスクローターの交換を行いました。
今回は、錆びて摩耗していたチェーン・スプロケットの3点交換、さらにオイルが漏れていたリアサスペンションを交換していきます。また、前回組んだまま車体に取り付けていなかったリアキャリパーを取り付けます。
実はこの作業のうちリアホイールを外すまでの作業は、前回のリアディスクローター交換のためにホイールを外す前に行っていました。色々ごちゃごちゃ書くと、記事が長くなるかなぁと思って時系列無視で内容で分割しました。
チェーン・スプロケットの交換
CB400SF(NC42)の純正は、ドライブスプロケット15丁、ドリブンスプロケット44丁、チェーンサイズ525、リンク数108となっています。
今回は純正の通りにパーツを用意しました。用意したものがこちら。ドリブンスプロケットとチェーンは見えるパーツなので、ホイールと色の系統を合わせてゴールドに、ドライブスプロケットは隠れているしスチールのちょっとお安めのものに。
ドライブススプロケットの交換
まずスプロケットカバーを外すため、シフトペダルの付け根を外します。シフトペダルからエンジン側にのびている部分の根元、割り締めボルトを10mmのメガネレンチで。この時、ギアは1速に入れておきます。
この部分を外したら、スプロケカバーを外します。8mmのボルト5本で留まっています。
外したスプロケットカバー。内側はグロ注意だったので割愛。
ドライブスプロケットを留めているボルトを、14mmのソケットをつけたスピンナハンドルで緩めます。
外したスプロケット(左)と新品スプロケット(右)の比較。サビはひどいけど、摩耗の度合い的にはそこまでといった感じ。刻印がある面を外側にして、新しいドライブスプロケットを取り付けます。締付トルクは54N・mらしい(サービスマニュアル持っていないので、真偽のほどはわかりません)。
ドリブンスプロケットを緩める
つづいて、ドリブンスプロケットを緩めます。交換のためにはホイールを外す必要がありますが、ホイールを外した後ではロックナットを緩めるためのトルクがかけづらくなります。17mmのソケットをつけたスピンナハンドルで。
チェーンのカット
古いチェーンを外すため、カットします。
チェーンのピンを抜くため、まずディスクグラインダーでピンの頭を削ります。
つづいて、チェーンカットツールを使い、ピンを抜きます。
カットツールでピンを押し出すと、チェーンを外すことができる状態になります。
ホイールを外す
ドリブンスプロケット交換のため、リアホイールを外します。
ナット側は24mmのメガネレンチで。
アクスルシャフト側は17mmのメガネレンチで緩めます。
ドリブンスプロケットの交換
外したホイールから、ドリブンスプロケットを外します。
外したスプロケット(左)と新しいスプロケット(右)の比較。
すげー摩耗していて、もはや凶器。ドリブンスプロケットのナット締付トルクは64N・mらしいです(サービスマニュアルがないので、真偽のほどはわかりません)。
リアサスペンションの交換
オイルがもれて、へたってしまっていたリアサスを交換します。
リアサスペンションの取り外し
エンジン下を通っているフレームの後ろ側にジャッキをかけて、車体を支えておきます。現段階で後ろ側の車重はリアサスを通してスイングアームを支えているメンテナンススタンドにかかっていますが、リアサスにかかる重みをエンジン側で支えるためです。
ロアマウントのボルト・ナットはともに14mmのメガネレンチで。
アッパーマウントの荷かけフックを兼ねたボルトは、6mmの六角で取り外します。
なお、左側のリアサスは、外す際にチェーンカバーに干渉してしまうので、ボルトを1箇所外してずらしておきます。
スイングアームの動きを確認
ホイールを外し、かつリアサスペンションを外した状態で、スイングアームにかけていたメンテナンススタンドを外します。
この状態ではスイングアームがフリーになるので、スムーズに動くか確認することができます。
今回はスムーズに動いていたので何もしませんでしたが、渋みがあればスイングアームのシャフトをグリスアップしたりベアリングの確認が必要かも。
新しいリアサスペンションの取付
用意したリアサスペンションはこちら。
取付部のカラーが車種に適合するようになっているため、取付楽ちん。機能的には純正サスと同程度だという話もありますが、本当かどうかはわかりません。
リアサスペンション取付ボルトの締付トルクは、アッパーマウントが27N・m、ロアマウントが37N・mだそうです(サービスマニュアルがないので、本当なのかはわかりません)。
リアホイールは、この段階で取り付けました。
新しいチェーンの取付
今回準備したチェーンはこちら。
CB400SF(NC42)純正は108リンクなので、余分な分チェーンを切ります。
ディスクグラインダーでピンの頭を飛ばします。
頭を削り飛ばしたピンを、カットツールで押し出していきます。
新しいチェーンをドライブ・ドリブンスプロケットにかけ、グリスを塗りたくったカシメジョイントとOリングを取り付けます。
まずはカシメツールに圧入用アタッチメントを取り付け、カシメジョイントを左右から押しつけます。
下写真のように、カシメジョイント部のプレートが、隣のプレートと同じ高さになるまで圧入。
つづいて、カシメ用のピンに付け替え、カシメていきます。
EKチェーンホームページによると、SRX2シリーズのチェーンの適正カシメ幅は5.6〜5.8mm。ノギスで幅を測りながら、この範囲までカシメました。
なお、カット用アタッチメントもカシメ用アタッチメントも、525サイズのチェーンに負けたのか、何度も使ったことによるものなのか、曲がりが出てきて次使う前には買い替えかなといった感じ…。
チェーン取り付け後、スプロケットカバーおよびシフトペダルを取り付けました。
リアブレーキの取り付け
前回オーバーホールしたリアキャリパーを取り付け、エア抜きを行なっていきます。
まずはホースガイドをスイングアーム・キャリパーサポートに取り付けます。
つづいて、リアキャリパーを取り付けます。この時、パッドピンを増し締めするのを忘れずに。
バンジョーボルト取り付けの際、ワッシャーは新品(90545-300-000)に交換。
バンジョーボルトは12mmのメガネレンチで取り付け。
リザーバータンクに新しいフルードを入れ、ニップルを8mmのメガネレンチで緩め、エアー式のブリーダーキットを使ってキャリパー内にフルードを入れていきます。
最後にブレーキタッチを確認しながら、手動で何度かエア抜きをしておわり。
リザーバータンク内のフルード量を確認し、ダイヤフラム・白い内蓋・黒い外蓋をして完了。
まとめ
今回、チェーン・スプロケ交換、リアサス交換を行いました。
取り付けたパーツはこれら。
チェーン交換には、アストロプロダクツのチェーンカット&カシメツールキットを使っていましたが、こいつは今回が最後の出番になりそうな感じ。3回?4回?くらい使った気がするので、多分元は取れてるかも。
そんなこんなで、予定していた以下の作業
- エンジンオイル・冷却水・スパークプラグを交換して、エンジン始動の確認
- フロントフォークのオーバーホール
- 前後ブレーキキャリパーのオーバーホール、リアディスクローター交換
- チェーン・スプロケ3点交換、リアサス交換
が完了。
嫁ぎ先が決まったので、あとは新しいバッテリーを取り付けて車検を取得すればOKな段階に。
色々と汚れる可能性のある作業はもう終わったので、洗車してちょっと小綺麗に。
次回、最終回のバッテリー交換・車検取得編につづく。
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