5年ほど動かしていなかったZRX400を復活させるべく、ここのところ作業を続けている友人。そんな彼から、フロントフォークのオーバーホールの依頼を受けました。
彼曰く、諸々でウン十万円はかけているとのこと。復活させるとともに、大きくカスタムもするんですって。
そんな彼のもとへ向かうと、ZRXは宙に浮いていましたとさ。すでにフロントフォークは外れていたので、そこの部分は作業省略。

すでに外されたフロントフォークを確認。インナーチューブに錆が浮いていました。まぁ、カスタムに伴ってインナーチューブも交換するからいいんですけど。

フォークの分解
というわけで、早速バラしていきます。
トップキャップの取り外し

まずはトップキャップを22ミリのメガネレンチで外します。
なお、せっかくフォークが車体から外れていたのですが、人力でインナーチューブを押さえても力が足りないので、一度アンダーブラケットで固定して緩めました。
また、トップキャップ上からちゃんと押さえながら緩めましょう。中のスプリングによりテンションがかかっているので、ちゃんと押さえていないとキャップが飛んでいきます。
スプリング等を取り出し、古いオイルを排出

トップキャップを外したら、中からカラー、ワッシャー、スプリングを取り出します。さらに、フォークを逆さまにして、中から古いオイルを排出。
少なくとも10年は開けていなかったというフォークからは、ヘドロのような臭いの何かが出てきました。エンジンオイルはマメに変えるのにフォークオイルは変えないという人が多いですが、フォークオイルでバイクの挙動がかなり変わります。特に正立フォークは簡単に変えられるので、ちゃんと変えましょう。
ドレンボルトの取り外し
さて、続いてフォークのオーバーホールにおける鬼門の、ドレンボルトの取り外し。

まずはヒートガンで温めて、気持ち外れやすくします。

ドレンボルト側は10ミリのヘックス。

フォーク内部のカートリッジは、27ミリのカートリッジホルダーを使って固定します。
これは24ミリ/27ミリなので、24ミリのソケットを使って固定します。
何かかんかで外せました。楽に外したいなら、万力を使ってアウターチューブをガッチリと固定したほうがいいです。

ドレンボルトを外すと、フォーク内からカートリッジが出てきます。
インナーチューブの取り外し
ここまで来たら、ほぼ勝利は確定です。インナーチューブをサクッと外してやりましょう。

まずはダストシールを外します。

つづいて、オイルシールを押さえているスナップリングを外します。
ダストシールもスナップリングも、細いマイナスドライバー等でこちょこちょやれば、外せます。特殊な工具は必要ありません。
その後、アウターチューブからインナーチューブを引き抜くように何度かゴン、ゴン、と引っ張ってやると、インナーチューブが外せます。

分解したパーツたち

こちらが分解したパーツたち。再利用するアウターチューブ、カートリッジ、スプリング、ワッシャー、カラーについては、パーツクリーナーで清掃済み。
組み立て
新品のインナーチューブ

これまで使っていたインナーチューブに錆が浮いていたこと、カスタムで色を変えたいということで用意したインナーチューブがこちら。
珍しいブラックのインナーチューブです。
インナーチューブ・カートリッジの固定
新しいインナーチューブ(インナーチューブ用のブッシング付)にカートリッジを入れ、下から先端を出します。

その状態でアウターチューブに入れて、新しいガスケットワッシャーを取り付けたドレンボルトで固定してやります。

今回はガスケットだけでなく、ボルトも新品に交換。こだわりたいんですって。

外したとき同様、10ミリのヘックスとカートリッジホルダーを使って、ボルトを締めます。
オイルシールの圧入
つづいて、オイルシールを圧入していきます。
ここで必要になるパーツがこれら。

ブッシングに関しては、コーティングが剥がれていたら交換となっていますが、そう頻繁にチェックすることもないパーツなので、オーバーホールの際は変えてしまいましょう。

インナーチューブの上から、ブッシング、ワッシャー(再利用)、オイルシールの順に通します。

オイルシールには、フォークオイルを塗布しておきます。

オイルシールプッシャーで圧入します。
下写真のように、スナップリングをかける溝が完全に見えるまで圧入できればOK。

スナップリング・ダストシールの取り付け

新品のスナップリングとダストシールを取り付けます。なお、このあとアウターチューブを塗装するということで、ダストシールはアウターチューブに取り付けず、インナーチューブに通しただけ。
フォークオイルの注入、油面調整
ここまできたら、フォークのオーバーホール作業も佳境です。
フォークにフォークオイルを入れていきます。一応サービスマニュアルには規定のオイル量が書いてありますが、どうせ油面で調整するので規定量よりも多めに入れます。520mlほど入れました。


何度かフォークをゆっくりとストロークさせてエア抜きを行い、調整ツールを使って油面を合わせます。
今回作業したZRXは、車台番号がZR400E-013xxxなので、E2になります。サービスマニュアルによると、E2の油面標準値は94±2mmとのことで、94mmに合わせました。

最終組立
油面を合わせたら、最後の仕上げです。オイルがはねないように、ゆっくりとスプリングを入れます。

つづいてワッシャー。

最後にカラーを。

新しいOリングを取り付けたトップキャップを締めるのですが、こだわりたい彼はトップキャップも新品に。


とりあえず手で締められるところまで締めます。本締めは車体に取り付けてから。

それにしても、ブラックのインナーチューブ、かっこいいですわね。

最後、車体に取り付けて、トップキャップを本締めして作業完了。

彼のZRXリフレッシュ計画は、まだ続きます。がんばれ。









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