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【女子でもできる】バリオスのフロントフォークのオーバーホール

インナーパーツの乾燥 バリオス
この記事は約13分で読めます。

「この間ね、バリオスが血を流していたんですよ〜」と見せられたのが、この写真。

フォークオイルの漏れ

いやいやいや、めっちゃフォークオイル漏れてるじゃんか。ブレーキに付いたら止まらなくなるし、タイヤに付いてスリップの危険性上がるし。

というわけで、フロントフォークをオーバーホールすることに。

実車を見せてもらったら、インナーチューブがだいぶオイリー。

フロントフォークのオイル漏れ

タイヤにもべっとり。

漏れてタイヤに付着したオイル

オイル漏れの原因は、インナーチューブにあった点サビでしょうか?

インナーチューブの点錆

構造はVTR250やCB400SFと一緒なので、そんなに大変なものではありません。

今回はオーナーの女子が主に作業し、僕はアドバイザーという立ち位置。

準備したもの

オーバーホールにあたって準備したのがコチラ。

準備した新しいパーツ

NTBからフロントフォークO/Hキットというものが出ており、ちょっとお得にゲットできました。

NTBフロントフォークOHキットの中身

その他交換しないとなぁと考えたパーツは、純正部品とNTBのとで揃えました。純正に拘らないからできるだけコストを下げたいというご要望。

また、フォークオイルはヤマハのG-10を。これは僕の愛用品で、余った分は僕が使うのだ。それにカワサキのフォークオイルよりも安いしね。

あとは基本的な工具やケミカルの他、ネジロック剤と油面調整ツールも準備。

あとはオイルシールプッシャーもあった方がいいかも。

フロントフォークを車体から取り外し

というわけで早速フロントフォークを外していきます。

各部を緩める

まず、キャリパーのボルト・フォークボトムの割締ボルト・アクスルシャフトを緩めます。緩めるだけでまだ外しません。

ブレーキキャリパーボルトを緩める

メンテナンススタンドでフロントタイヤを浮かせる

各部緩めたら、メンテナンススタンドを使ってフロントを浮かせます。

フロントタイヤを浮かせる

ホイールを外す

つづいて、キャリパーを外し、ホイールを外します。アクスルシャフトは12mmの六角レンチが2本必要です。普通の六角レンチセットには含まれていないので、別で用意する必要があります。僕はソケットにしました。

アクスルシャフトを緩める

フェンダーを外す

さらに、フロントフェンダーを外します。ボルトを外したらフェンダーを下に、鑑賞する部分はアウターチューブを回しながらかわします。

フロントフェンダーを外す

外したホイールとフェンダーは、邪魔にならないところに。メーターギアが直接接地しないよう、ブランケットの上において保護します。

外したホイールとフロントフェンダー

フロントフォークを外す

フェンダーを外したら、フォーク本体を車体から外します。

ただし、フォークが車体に固定されている間にトップキャップを緩める必要があります。車体から外した後で緩めようにも、力がかけづらいです。また、トップキャップのネジ部分はトップブリッジにより締め付けられており、締め付けられた状態でトップキャップを緩めようとするとネジ山が傷んでしまう可能性があります。

というわけで、緩める順は

  1. トップブリッジでフォークを固定しているボルト
  2. トップキャップ
  3. アンダーブラケットでフォークを固定しているボルト

の順。

フロントフォークとステム

最後のアンダーブラケットでの固定ボルトを緩める際、フロントフォークが落ちる可能性があるので、支えておきましょう(下写真では僕が支えています)。

アンダーブラケットのボルトを緩める

フロントフォークの分解・洗浄

外したフロントフォークを分解し、パーツを洗浄します。

トップキャップを外す

緩めておいたトップキャップを外します。キャップを緩めていく際に上から押さえておかないと、フォーク内のスプリングの力でキャップが飛んでいきます。

インナーパーツを抜き取る

キャップを外したら、中のパーツを抜き取ります。上からスペーサー(金属の筒状のもの)、ワッシャー、スプリングの3点が取り出せます。

フォークオイルを抜く

インナーパーツを抜いたら、フォークを逆さまにしてフォークオイルを排出します。ゆっくりと何度かストロークさせると、さらに出てきます。

古いオイルを抜く

使ってるドレンパンは、ストレートの蓋つきのもの。廃油を捨てるときにこぼすリスクが減ってとてもよき。

インナーダンパーのロックボルトを外す

オイルを抜いたら、クランプでアウターチューブを固定して、インナーダンパーを留めているボルトをフォーク下部から外します。

シートパイプのボルトを緩める

普通はネジロック剤が塗布されていて外すのに力がいるものですが、今回はなぜかスッと外せました。

インナーチューブを抜く

インナーチューブを抜くため、ダストシートとスナップリングを外します。細いマイナスドライバーを使い、インナーチューブを傷つけないように気をつけながら。

ダストシールを外す
クリップを外す

その後、オイルシールとインナーチューブを抜きます。勢いよくインナーチューブを引くと、中のインナーチューブに取り付けられているスライドメタルに押されて、オイルシールが外れます。

インナーチューブとオイルシールを抜く

分解したパーツを洗浄する

分解して外したパーツ類を、パーツクリーナーで洗浄し、古いオイルを落とします。

インナーパーツの洗浄

パーツクリーナーで洗浄すると、パーツクリーナーの気化熱でパーツが冷え、結露が生じます。このまま組むと、フォーク内に水分が入ってしまうことになります。それを防ぐため、ヒートガンで乾かします。

インナーパーツの乾燥

これはじぇーくんに教えてもらったやり方。

外したパーツをチェックしてみます。

シールやスナップリングは、目に見える大きな損傷はなさそう。

古いシール類

インナーチューブのスライドメタル。左が取り外したもので、右が新しいもの。外側のコーティングかわ完全になくなってる?

インナーチューブのスライドメタル新旧比較

こちらはアウターチューブに固定されているスライドメタル。左が取り外したもので、右が新しいもの。こちらは内側にコーティングがされているはずですが、これも摩耗してしまっていそう。

アウターチューブのスライドメタル新旧比較

インナーチューブを研磨する

また、点錆が見られたインナーチューブを、耐水ペーパーで磨きます。#2000のペーパーで円周方向に磨き、縦溝が入らないようにします。

インナーチューブを磨く

フロントフォークの組み立て

分解しきれいにしたフロントフォークを組んでいきます。

インナーチューブにスライドメタルを取り付ける

まずは、インナーチューブ下部に、スライドメタルを取り付けます。

インナーチューブにスライドメタルを取付

今回は純正部品ではなく、NTBの純正互換品を使用。

インナーダンパーを固定する

インナーチューブ上から、スプリングとインナーダンパーを入れ、下から出てきたダンパーの先にロックピースを取り付けます。

インナーチューブにシートパイプを取付

この状態でロックピースが外れないようにアウターチューブへ。

インナーダンパー固定用のボルトに新品のワッシャー(O/Hキットに同梱)を取り付け、ネジロック剤を塗布。

ネジロック剤の塗布

アウターチューブを固定し、ボルトを締め付け。

シートパイプボルトの締め付け

オイルシールの圧入

続いて、インナーチューブ上からスライドメタル、ワッシャー、オイルシール(O/Hキットに同梱)を順に入れていきます。パーツにはフォークオイルを塗布。

オイルシールにフォークオイルを塗布

オイルシールには上下があり、刻印がある方が上。

オイルシールの上面

オイルシールの圧入には専用工具がありますが、今回は先をなめらかに削った塩ビパイプ+1mの単管パイプで代用。このお手製工具、これまで何度か使ってきましたが、塩ビパイプが割れてきているのでそろそろ新しくするか専用工具を導入するかした方がいいかも。

オイルシールの打ち込み

オイルシールを圧入したら、スナップリング(O/Hキットに同梱)を取り付け。

クリップの取付

アウターチューブに切ってある溝にはめるように。

取り付けたクリップ

さらにその上からダストシール(O/Hキットに同梱)を取り付け。

ダストシールの取付

フォークオイルの注入

シール類を取り付けたら、新しいフォークオイルを入れます。バリオスの油量は368±2.5ccらしいですが、あとで油面で合わせるのでテキトーに400ccほど入れます。

新しいフォークオイル

上からゆっくりと注ぎ入れます。

新しいフォークオイルを入れる

フォークオイルのエア抜き

インナーチューブを何度かストロークさせて、エア抜き。

フォークのエア抜き

インナーチューブをフルボトムさせた状態で上端を手で塞いでそのまま引き上げると、陰圧がかかってエアが抜けやすくなるらしい。

フォークのエア抜き

フォークオイルの油面調整

エア抜き後、油面調整ツールを使って油面を合わせます。バリオスの油面は140±2mmらしいので、140mmで。なおこのシリンジ、何度も使いまわしているのでとても固くなっています。「こんな固いシリンジ、はじめて引いた!」という看護師なバイク女子。ごめんて、このシリンジは今回で終わりにするって。

油面調整

インナーパーツを入れる

油面調整後、スプリング、ワッシャー、スペーサー(金属の筒状のもの)を順に入れます。量を調整したオイルが跳ねないように、ゆっくりと。また、スプリングは巻きがきつい方が下です。

スプリングの挿入
スペーサーの挿入

トップキャップの取り付け

最後に新しいOリングを取り付けたトップキャップをつけて、フォークの組み立て完了。

フロントフォークの車体への取り付け

組んだフォークを車体に取り付け、元に戻していきます。

フロントフォークを取り付ける

まずはフォークを車体に取り付け。突き出しは元の0mmとしました。また、締め付けは

  1. アンダーブラケット部の固定ボルト
  2. トップキャップの本締め
  3. トップブリッジ部の固定ボルト

の順に行います。

フォークの取付

フェンダーを取り付ける

アウターチューブを少し回しながら干渉する部分をかわし、フロントフェンダーの取り付け。

フロントフェンダーの取付

ホイールを取り付ける

続いてホイールの取付。アクスルシャフトはブレーキ側から通し、メーターギアがある側にナットを取り付け。

キャリパーを取り付ける

キャリパーを取り付けます。パッドを少し押し戻しておくと、楽に取り付けられます。

キャリパーの取付

各部増し締め

最後にメンテナンススタンドからおろし、各部を増し締め。キャリパー、アクスルシャフト、フォークボトムの割締ボルトの順に。

アクスルシャフトの締め付け

漏れたオイルが付着していたフロント周りを洗車し、作業完了。

最後の洗車

まとめ

今回は、バリオスのフロントフォークをオーバーホール(作業のアドバイザー)を行いました。

用意したパーツはこれら。

フォークオイルは、ヤマハのG-10を使用。

その他、基本的な工具やケミカルに加え、ネジロック剤とフォーク油面調整ツールを準備。

あとはオイルシールプッシャーもあった方がいいかも。

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