小柄で腕が短いためにハンドルが遠いためか、乗車姿勢が反り腰気味になってしまう癖が僕にはありました。そこで、ハンドルを近くする目的で、CB400SFのトップブリッジを移植しようと考えました。
ところが、CB400SF(NC39)のトップブリッジは、フォークピッチが異なっていたため取り付け不可で(詳細はコチラ)、CB400SF(NC31)のトップブリッジは取り付けられるものの、純正メーターやヘッドライトの取り付けに難がありました(詳細はコチラ)。
しかしながら、ハンドルポジションにはいたく気に入ってしまいました(詳細はコチラ)。
そういうわけで、いろいろと加工して、メーターとヘッドライトを取り付けました。
最初に結論ですが、あまりお手軽にできるようなカスタムではないので、何かしらのコダワリがない限りはオススメしません。
こういうやつを使いましょう。
問題点
トップブリッジのキーシリンダー取り付け部の高さが、CB400SF(NC31)のものの方が低くなっています。そのため、
- トップブリッジに対してメーターが浮いてしまい、キーがメーターと干渉して回らない。
- キーシリンダーがヘッドライトのハウジングに干渉して、ヘッドライトが取り付けられない。
という2点の問題がありました。そのため、メーターはとりあえずのタイラップ留め、ヘッドライトは付いていない状態です。
どうにか改善して形にする
改善案1:自作ステーでキーシリンダー取り付け位置・角度を変える
下写真はメーターの下側を覗いた写真です。具体的な取り付け位置・角度はこのようにしようと考えました。
上から見ると、キーシリンダーがこんな感じで見えるような位置・角度です。問題だったキーがメーターと干渉して回らないというのは、解消できそうです。
じゃあ、ヘッドライトは、、、
キーシリンダーの位置・角度を変えても、ヘッドライトハウジングが干渉して取り付けられませんでした……
改善案2:キーシリンダー取り付け部分をぶった斬る
そう、破壊加工です。取り付け部分が下に飛び出しているので、その部分をぶった斬ります。その分、キーシリンダーが上に上がるので、メーターとの位置関係が改善したりヘッドライトが取り付けられるようになるのではないかと期待できます。
そういうわけで、トップブリッジの取り外しです。この半月で何回この姿を見たことか…。
トップブリッジをクランプで固定し、切断砥石を取り付けたディスクグラインダーで、キーシリンダー取り付け部の飛び出しているところをぶった斬ります。刀の錆にしてやるぜ、、、
注)ディスクグラインダー使用時には、安全カバーを取り付けましょう。今回の作業者は特殊な訓練を受けています。
さて、切断できました。ここからさらに、研削用の砥石に換装して取り付け部を低くしていきます。
ほとんど平らになるくらいまで削れました。
キーシリンダー取り付けについて、実はもう一つ問題がありました。実は、CB400SF(NC31)のキーシリンダーは、VTRのキーシリンダーよりも細いんです。そのため、CB400SF(NC31)のトップブリッジにVTRのキーシリンダーを取り付けようとすると、トップブリッジとキーシリンダーが干渉してきれいに取り付けられません。今までは無理くり取り付けて、ネジ穴に対してボルトが真っ直ぐ入っていない状態でした。
そういうわけで、ついでに干渉していた部分も削ってやりました。え?きれいじゃない?雑だって?まぁまぁ、完全に見えなくなる部分だし、ええやんか。
その結果、キーシリンダーを真っ直ぐ取り付けることができるようになりました。
だがしかし、それでもヘッドライトはつきませんでした(写真はない)。あとちょっと、あとちょっとなんや…
改善案3:ヘッドライトを下げる
キーシリンダーを上げてもまだ干渉する。となれば、ヘッドライトを下げればいいじゃないという考えに至りました。ヘッドライトステーのステム取付部に、ゴム製のカラー?がついています。これを切って厚みを減らし、その分ヘッドライトステーを下に、結果としてヘッドライトを下げてやろうという魂胆です。
下写真の左が下のカラー、右が切って薄くしたものです。切るのはカッターナイフでサクッとできました。
結果、無事にヘッドライトのハウジングを取り付けることができました!(゚∀゚ノノ゙パチパチパチパチ
でもね、それでもキーシリンダーとヘッドライトは干渉してるんです。割と力業で取り付けたことは否定しません。
よしゃ、あとはメーターを取り付けて、、、
あかんやん、これ、まだメーターとキー干渉するやん。
改善案4:メーターステーを加工する
VTRのメーターステーには厚みがあって、その分メーターが上に来るようになっています。その厚みを減らしてやれば、メーターが下がってキーシリンダーと高さが合うじゃん?
というわけで、メーターステーを外すために、一度メーターをバラします。まずはスピードメーターケーブルを抜きます。下写真の矢印が描いてある部分のギザギザ部、ここを矢印方向に回せば抜けます。
メーターからのびているハーネスのカプラーを抜いて、トップブリッジと固定しているフランジボルトを外せば、メーターは完全に外れます。
続いて、アウターカバーを外します。カバーは下写真の5ヶ所(写真では見えないところもあるけど)のビスで留まっています。プラスドライバーで外します。
メーターステーは、3つのナットで留まっています。また、配線がステーにプラスビスで固定されているので、これも外します。また、下の4つの球(左右ウインカー、ニュートラル、ハイビームのランプ)も、ステーを外すときに邪魔になるので外しておきます。
ナットと配線をまとめているビスを外したら、ステーを上に持ち上げるようにすると外れます。
トップブリッジとメーターを固定するためのボルトを通す部分です。厚み30mmほどあるここを、削ります。
クランプで固定して、研削砥石をつけたディスクグラインダーで。注)ディスクグラインダー使用時には、安全カバーを取り付けましょう。今回の作業者は特殊な訓練を受けています。
このくらいまで削りました。
厚みは18mmくらい。なおこの写真は、削った直後に撮りました。グローブ越しでも熱かったです。そりゃ、あんな高速回転する砥石を押し付けて、火花飛ばして削った金属が、熱くならないわけないよね。みんな注意しような。
メーターステーの厚みが減った分、ボルトも短いものに交換します。M6のいい感じのフランジボルトがちょうど2本、ジャンクボックスに入っていました。左2本が元々のボルト、右2本が拾ったボルトです。なお、CB400SF(NC31)のトップブリッジのメーター取付部の穴にはネジが切ってあったので、VTRのメーターを固定するのに使っていたナットは不要でした。
さて、メーターを固定しましょう。固定、、しま、、、できません……。今度はメーターカバーとキーシリンダーが干渉しています。
改善案5:メーターカバーを削る
干渉するなら、削ればいいじゃない。ということで、メーターカバーを削ります。#100のペーパーをドライバーの柄に巻き付けて削りました。
下写真くらい、インナーの白いのが若干見えるくらいまで削りました。
ついた!ついたぞ!!(っ’ヮ’c)ウゥッヒョオアアァアアアァ
完成!!
苦節2週間、純正フォルムを保ったまま、CB400SF(NC31)のトップブリッジを流用したVTRが完成しました!このバイクを見て、トップブリッジが純正ではないと気づく人は、まぁいないでしょう(んなこたぁない)。純正っぽいかわいさを維持しつつ、ハンドルポジションを手前に持ってくることができました。
あまりお手軽にできるようなカスタムではないので、何かしらのコダワリがない限りはオススメしません。
こういうやつを使いましょう。トップブリッジ流用するにしても、社外メーターやヘッドライトを使いましょう。
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