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VFR800F公道復帰計画② ブレーキ清掃・フルード交換・プラグチェック編

キャリパーピストンのグリスアップ VFR800F
この記事は約9分で読めます。

前回の「エアクリーナー・エンジン/フォークオイル・冷却水編」につづき、今回はブレーキ清掃、フルード交換、スパークプラグを確認していきます。

ブレーキキャリパーの清掃

フロントブレーキ

フロントブレーキは、14mmの頭の2本のボルトで留まっています。なお今回は、フォークオイルを交換した時に外して、そのまんま。

フロントブレーキのキャリパーマウントボルト

フロントブレーキのパッドは、パッドピンなしの固定方法になっています。パッドを押さえつけているクリップを緩めて真ん中に持っていき、

フロントキャリパーにパッドを取り付け

下から引っこ抜くだけ。固着しづらそうでいいかも。

フロントキャリパーからのパッドの取り外し

外したパッドは残量まだまだあり、まだ使えそう。なお、乗り出して4年、パッド交換は一度もしていません。

取り外したフロントのブレーキパッド

外したキャリパーはお湯につけ、汚れが落ちやすいようにします。

フロントキャリパーの汚れをお湯で浮かせる

中性洗剤(食器用洗剤)と歯ブラシでごしごし。

フロントキャリパーの清掃

ピストンの裏側、そのままでは歯ブラシが届かないところは、ピストンプライヤーでピストンを回し、届くようにして磨きます。ロッキングプライヤーだと、ずっと渾身の力で握り続けなくていいから良き。

ピストンロッキングプライヤー

フロントキャリパー2つから出てきた汚れで、もはやバケツの底が見えません。うぇー。

フロントキャリパー清掃後の汚れ

洗剤で洗った後、水で洗剤を洗い流します。

フロントキャリパーの流水洗浄

洗浄後の水分は、エアで飛ばして乾かします。

フロントキャリパーのエアドライ

ピストンにはシリコングリスを塗布。

キャリパーピストンのグリスアップ

ブレーキセパレーターでピストンを押し戻し、レバーを握ってピストンをまた押し出してグリスを塗布し…を繰り返して、スムーズにピストンが動くようになるまで揉み出し。

ピストンツールでキャリパーのピストンを押し広げる

ピストンを押し戻した後、パッドをキャリパー中央から差し込んで、キャリパー上部のプレートをかわして横にスライド、パッドを押さえつければ完了。

フロントキャリパーにパッドを取り付け

リアブレーキ

続いてリアブレーキの清掃。

リアのパッドはパッドピンで留められているので、まずはパッドピンを緩めます。パッドピンには、車体左下側からアクセスでき、ピンはキャリパー前側にあります。

リアキャリパーのパッドピン

続いて、2ヶ所で留めているキャリパーマウントボルトを外し、キャリパーを車体から外します。

リアキャリパー固定ボルト
リアキャリパー固定ボルト

汚れが落ちやすくなるように、お湯につけてしばらく放置。

リアキャリパーの汚れをお湯で浮かせる

中性洗剤(台所用洗剤)と歯ブラシで、汚れを落とします。

ブレーキパッドの洗浄

リアキャリパーの汚れで、バケツの水は真っ黒に。

リアブレーキ清掃後の汚れ

洗剤で洗った後、流水ですすぎます。

リアキャリパーの流水洗浄

エアで水気を飛ばした後、シリコングリスブレーキセパレーターを使って揉み出し。

リアキャリパーのピストンをピストンツールで押し広げる

フルードの交換

2年半前の車検時に交換したっきり放置していたクラッチ・ブレーキフルードを交換します。

クラッチフルードの交換

まずはクラッチ。マスターのリザーバータンクを開けると、そこにはいい色をしたフルードが。

古いクラッチフルード

タンク内のフルードを全部抜き、新しいフルードを。使ったのはホンダの純正フルード(DOT4)。クラッチだけどブレーキフルードを使うの、よくよく考えたら変な感じ。

新しいクラッチフルードを注ぎ入れる

車体左側、ウォーターポンプ上部にあるクラッチのニップルから、陰圧をかけてフルードを抜きます。ハンドル側のタンク内の液量に気をつけながら、ホース内の古いフルードが抜け切って、ニップルからきれいなフルードが出てくればOK。

クラッチフルードの交換

最後に、ハンドルのリザーバータンクへ、FULL手前までフルードを足したら完了。

ブレーキフルードの交換

続いてブレーキのフルード交換。

フロントブレーキは、クラッチよりもいい色に。

フロントブレーキの古いキャリパー

リアブレーキのフルード、見づらいけどクラッチと同じくらいの色味。

リアブレーキの古いフルード

これらタンクのフルードを新しいブレーキフルードに交換し、クラッチ同様キャリパーから陰圧でホース内の古いフルードを交換。なおフロントはキャリパー2つなわけですが、ホース全長の長い左側のキャリパーから。

リアブレーキフルードの交換

スパークプラグのチェック

VFR800Fのプラグ脱着は、とてもとてもめんどくさい。

リアバンクの2つはフューエルタンクを外さないとアクセスできず、フロントバンクの2つはラジエーターをずらさないとアクセスできない。ラジエーターはまぁ冷却水を抜かなくていいだけマシかな。V型エンジンは好きだけど、整備性の悪さはもうちょっとどうにかならないものか。

というわけで、まずはフューエルタンクの取り外し。まずはタンク前側のボルトを外し、タンクを持ち上げます。

ガソリンタンク固定ボルト

サービスマニュアル的には、まずはカプラーを外してからエンジン始動、フューエルポンプが回らないのでいずれガス欠でエンジン停止、その後フューエルホースを抜くようになっています。ホースやポンプ内に残っていたガソリンが溢れないための措置でしょうが、僕は無視。溢れたら拭けばいい。

フューエルポンプからのホースは、コネクターの白い部分を押しながら引き抜くと外れます。

フューエルホースの取り外し

ホース類3本を外した状態。

ホース類を外したフューエルタンク下部

カプラーも抜きます。

VFR800Fのフューエルタンクカプラー

タンク後ろ側の固定ボルトを六角レンチで外すと、晴れてフューエルタンクを外すことができます。

VFR800Fのフューエルタンク後ろ側の固定ボルト

イグニッションコイルは、頭が六角のボルトで固定されています。

イグニッションコイルを固定しているボルト

ボルトを外し、イグニッションコイルにつながるカプラーを外すと、プラグへアクセスできます。

VFR800Fのイグニッションコイル

プラグはNGKのIMR9D-9Hで、16mmのプラグレンチを使用。

外したプラグがコチラ。電極の大きな摩耗もなさそうだし、距離も2万kmちょいだし、低回転でまったり走る乗り方だし、今回は交換しないでいいかも?ネジ部の茶色くなっている部分は、一応パーツクリーナーで掃除して、再度取り付け。

外してみたスパークプラグ

フロントバンクのプラグを確認するためには、ラジエーターをずらしてクリアランスを確保しなければなりません。そのためにまず、ホーンを外します。ホーンは車体左側のインナーロアパネルあたりに。ホーン上側のボルトを外します。

VFR800Fのホーン

ボルトを外すとホーンの配線が2本見えますので、これらを引き抜いたらホーンが外れます。

ホーンの配線

ラジエーターは車体右側のウォーターホース付け根のボルト1本と、

ラジエーターマウントボルト

車体左側のラジエーター上下の1本ずつを外します。

ラジエーターマウントボルト

左側のインナーロアパネルは冷却水の交換時に外していたのですが、ラジエーターを外すにあたってクリアランス確保のために右側も外しました。

車体左側のインナーロアパネル

3本のボルトを外したら、ラジエーターを向かって左側、車体右側にスライドさせて、マウントボスから取り外します。

外したラジエーター

ラジエーターを手前にずらすとイグニッションコイルにアクセスすることができるようになります。イグニッションコイルのボルトを外します。

VFR800Fフロントバンクのイグニッションコイル

カプラーを外してイグニッションコイルを引き抜き、16mmのプラグレンチで。

VFR800Fのフロントバンクのプラグ脱着のためのプラグレンチ

クリアランスの問題で、ユニバーサルジョイントとエクステンションを組み合わせてハンドル近くで回しました。

VFR800Fのフロントバンクのプラグ脱着のためのプラグレンチ

使った工具はこんな感じ。プラグレンチ+長さ色々なエクステンション計4本+ユニバーサルジョイント+ラチェットアダプター+スライドハンドル。

VFR800Fのフロントバンクのプラグ脱着のためのプラグレンチ

うん、大丈夫そう。ネジ部の茶色くなっている部分はパーツクリーナーで清掃し、再度取り付け。

外してみたスパークプラグ

チェーンメンテナンス

外していたカウル類を全部取り付けた後、最後にチェーンメンテナンス。

まずはチェーン清掃。

チェーン清掃

つづいて洗車。ちなみにトランポに積み込むために、スクリーンは外しています。

洗車

洗車できれいにした後で、チェーンルブを塗布。

チェーンへの注油

さて、次回はいよいよ最終回、実際に車検を受けに行きます。

おまけ

カウルの脱着時、ブッシュをいくつか折ってしまいました。純正品版は60116-SP0-003ですが、今回は互換品を購入してみました。一応問題なく使えてます。

折れたブッシュ

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