クラッチケーブルが切れそう、切れてしまった。もしくはハンドルを変えるにあたって長いケーブルにする必要がある。そういったことから、クラッチケーブルの交換が必要になってくることがあるかと思います。
でも、今までやったことのない作業だからできるかどうか不安…。そんなあなたでも、この記事を読みながら作業すれば、”きっと”できます!
ちなみに私が今回交換するのはコチラ。
私の’03年の型では75mmロングになるものです。ハンドルポジションを変えて以降、長さがギリギリな感じがしたので交換しました。
切れそう、切れてしまったという場合で、純正と同じ長さでいい場合はコチラ。ただし、’02年以前の型だと25mmロングになります。
使用工具
必須工具
場合によっては必要な工具
交換作業
クラッチケーブルを外す
レバー側を外す
まずはレバー側から外します。おそらく初めの状態では、下写真のように、アジャスター・ロックナットの切り欠きが揃っていないかと思います。

そこで、まず
- レバー側のロックナット
- つづいてアジャスター
を回すことで、クラッチレバーからアジャスターまで切り欠きがつながるようにします(下写真参照)。ロックナットが固くて回らない場合、プライヤーで掴んで回すとより力をかけることができます。

次に、クラッチレバーを外します。レバー根元の大きなマイナスのボルトと

その裏にある10mmの袋ナットを外します。

ボルトを抜いてレバーを引っ張ると、下写真のように切り欠きに沿ってワイヤーが出てきます。そのままクラッチケーブルのアウターをアジャスターから外します。

レバーを裏返すとこんな感じ。タイコははまっているだけなので、簡単に外れます。

エンジン側を外す
VTR250のクラッチケーブルは、エンジン右側のクラッチカバーの上、フレームの下に取り付けられています。まず、向かって左側のロックナット(14mm)を外します。

ロックナットを外したら、タイコを外してクラッチカバーに取り付けられているケーブルステーから抜き取ります。

ケーブル全てを抜き取る前に注意が一点。ラジエーター裏あたりに、クラッチケーブルを固定するためのクリップがついています。なお私は、これに気づかずに引っ張って破損しました。

新しいケーブルの取り付け
ケーブルの取り回し
さて、ここから新しいケーブルを取り付けていきます。取り回しは、外す前にちゃんと確認していれば問題ないのですが、慣れてなければそんな余裕はないでしょう。ということで写真を使って説明していきます。
前側から。ヘッドライトとフロントフォークの間を通し、ステムのところからクーラントのタンク下を通します。下写真のスロットルケーブルが入っていっている場所です。

そのままラジエーターの後ろを通し、エンジン右側へ出します。

エンジンマウントの下側を通してクラッチへ。ここで、さきほど外したケーブルを固定するクリップを留めておきます(私は破損したのでタイラップ固定)。

ケーブルの取り付け方
エンジン側
ケーブルのエンジン側です。ダブルナットになっているので、左側のロックナット(14mm)をまず外します。

ロックナットを外したら、ステーに通してケーブルを固定します。タイコはまだつけません。

ロックナットを取り付けて、タイコを取り付けたら、エンジン側は完了。

レバー側
つづいて、レバー側の取り付けです。まずはレバーの裏側にタイコを取り付けます。

アジャスターの切り欠きにワイヤーを通して、アウターをアジャスターに取り付けていきます。

レバーを取り付ける際、奥のクラッチスイッチに注意してください。レバー根元の突起がスイッチをしっかりと押せるように、レバーを取り付ける必要があります。前から後ろにスライドさせるように取り付けると、ちゃんとスイッチが作動するように取り付けられました。

あとはレバーをボルトと10mmの袋ナットで固定すれば完成!
クラッチの遊びの調整方法
クラッチの遊び幅が適切でないと、問題です。遊びが大きすぎると、クラッチがしっかりと切れずにギアチェンジがうまくいかない、クラッチレバーを握ってもバイクが進んでしまう、といったことが起こります。また、遊びが小さすぎると、クラッチがちゃんとつながっていない状態になるので、特に高回転時にクラッチが滑ってクラッチ板が摩耗します。
エンジン側で大まかに調整する
まず大まかな調整は、エンジン側で行います。ダブルナットでケーブルの位置を変えることで、調整することができます。

まず左側のロックナット(14mm)をゆるめ、右側の12mmのナットでケーブル位置を変更することで調整します。調整はクラッチレバーを握って遊び量を確認しながら行います。
ナットを回してケーブルをハンドル側に引っ張ると、遊びは小さくなります。また、逆にケーブルがエンジン側いくようにすると、遊びは大きくなります。
調整が済んだら、12mmのナットをレンチで動かないようにおさえ、14mmのロックナットを締め込んで位置を固定します。
レバー側で微調整する
エンジン側で大まかな調整ができたら、レバー側で微調整を行います。レバー側での調整は、クラッチレバーの根元についているアジャスターで行います。

まず大きな円盤状のロックナットを緩め、続いてアジャスターを回すことで調整します。アジャスターをクラッチレバー側へ締め込んでいくと、遊びは大きくなります。逆に、アジャスターを緩めてネジ山が多く見えるようにしていくと、遊びは小さくなります。
まとめ
この記事では、クラッチケーブルの交換方法と調整方法についてまとめました。
クラッチケーブルの交換は、手順とケーブルの取り回しを抑えれば、ご自身で簡単にできる作業かと思います。また、調整も工具さえあればできる作業です。
ぜひこの記事を参考に、行ってみてください。
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